マーケティングオートメーションツールmauticをUbuntuにインストールする手順

  • 27 Feb 2016

最近話題のmauticという無料のマーケティングオートメーションツールをインストールしてみたのでそのメモ。使い方は今後研究していく(予定)

今回はmauticという無料のマーケティングオートメーションツールのインストールにチャレンジします。

そもそもマーケティングオートメーションという言葉に馴染みがないかもしれませんが、端的に言えばマーケティング業務をシステム化・自動化すること言います。ここ数年、注目を浴びている領域です。有名どこだとHubSpotなんかがこれにあたります。

通常、マーケティングオートメーションツールは有料・ASP型が多い中、mauticはオープンソースで提供されており誰でも自由に使えます。自社サーバーに組み込んで管理したいという人向けなんですね。

mauticで何ができるのかは以下のMOONGIFTの記事がやや詳しいですので、ぜひご一読を。

では、インストールいってみましょう。

環境

インストールはUbuntu14でいわゆるLNMP構成です。

  • Ubuntu 14.04 on AWS
  • MariaDB (もちろんMySQLでも大丈夫です)
  • Nginx
  • PHP-FPM

ソースコード取得

ソースコードはmauticのサイトから手に入ります。名前とメールアドレスの登録が必要です。ソースコードはzipで20.8MBあります。

https://www.mautic.org

環境構築

では環境構築を行っていきます。

環境はMariaDB, Nginx, PHP-FPMの順で構築します。まずは各パッケージを最新にしておきましょう。

sudo apt-get update && sudo apt-get -y upgrade

MariaDBのインストール

MariaDBのインストール。MySQLでも問題ありません。MySQLがお好きな方はそちらをどうぞ。

sudo apt-get install software-properties-common
sudo apt-key adv --recv-keys --keyserver hkp://keyserver.ubuntu.com:80 0xcbcb082a1bb943db
sudo apt-get update
sudo apt-get install mariadb-server
# 途中rootのパスワード聞かれます。適当に設定してください。

MariaDBの初期設定を行います。MySQLとほぼ同じです。

sudo service mysql stop
sudo mysql_install_db
sudo service mysql start
sudo mysql_secure_installation

# 以下セキュリティ初期設定
Change the root password? [Y/n] n
Remove anonymous users? [Y/n] Y
Disallow root login remotely? [Y/n] Y
Remove test database and access to it? [Y/n] Y
Reload privilege tables now? [Y/n] Y

これでMariaDBインストールは完了。そのままDBを作ります。

CREATE DATABASE mautic;
GRANT ALL PRIVILEGES ON mautic.* TO 'mauticuser'@'localhost' IDENTIFIED BY 'XXXXXXXXX';
FLUSH PRIVILEGES;

パスワードやユーザー名はご自由に。 これでDB周りは完了です。

nginxのインストール

次にnginxです。最新のstable版をインストールしたいのでadd-apt-repositoryコマンドでPPAのnginx/stableを加えます。

sudo add-apt-repository -y ppa:nginx/stable
sudo apt-get update
sudo apt-get -y install nginx

nginxはこれでいったんおしまい。後ほどVirtualHostの設定も行いますが、先にPHPをやっつけます。

PHPのインストール

PHPは5.5を使います。

sudo add-apt-repository -y ppa:ondrej/php5-5.6
sudo apt-get update
sudo apt-get -y install php5-fpm php5-cli php5-json php5-curl php5-gd php5-mysqlnd php5-imap php5-mcrypt
sudo apt-get -y install sendmail

追加でcliやjson、gdなど入れてます。おそらく最低限の動作はこれでいけると思います。

念のためfpmの設定を確認しておきます。

sudo vim /etc/php5/fpm/pool.d/www.conf

設定に以下を含んでいれば大丈夫でしょう。

# L23 - L24
user = www-data
group = www-data

# L39
listen = /var/run/php5-fpm.sock

# L49 - L51
listen.owner = www-data
listen.group = www-data
listen.mode = 0660

# L360
catch_workers_output = yes

php_admin_value[error_log] = /var/log/php-fpm/www.log
php_admin_flag[log_errors] = on

エラーログをtouchしておきます。

sudo mkdir /var/log/php-fpm
sudo touch /var/log/php-fpm/www.log
sudo chown www-data:www-data /var/log/php-fpm/.www.log

ソースコード配備

次にソースコードの配備です。ローカルにソースコードがあると思うので、それをサーバーにアップしてください。

scp -i ~/.ssh/xxxx.pem 1.2.4.zip ubuntu@ec2-xxxx-xxxx.amazonaws.com:~/

次に解凍、パーミッションの変更を行います。

cd ~
sudo apt-get install unzip
sudo mkdir /var/www/html/mautic
sudo unzip 1.2.4.zip -d /var/www/html/mautic
sudo chown -R www-data:www-data /var/www/html/mautic/

VirtualHostの定義

最後にVirtualHostの定義をします。

sudo vim /etc/nginx/sites/available/mautic
server {
    server_name _;
    listen 80 default;
    root /var/www/html/mautic;

    access_log /var/log/nginx/logs/mautic.access.log;
    error_log /var/log/nginx/mautic.error.log;

    index index.php;

    location / {
        try_files $uri $uri/ /index.php?$query_string;
    }

    sendfile off;

    location ~ \.php$ {
        fastcgi_split_path_info ^(.+\.php)(/.+)$;
        fastcgi_pass unix:/var/run/php5-fpm.sock;
        fastcgi_index index.php;
        include fastcgi_params;
        fastcgi_param SCRIPT_FILENAME $document_root$fastcgi_script_name;
        fastcgi_intercept_errors off;
        fastcgi_buffer_size 16k;
        fastcgi_buffers 4 16k;
    }

    location ~ /\.ht {
        deny all;
    }
}

作成したVirtualHostファイルにシンボリックリンクをはり、一方でdefaultへのシンボリックリンクは外します。 そのうえでnginxをリロードです。

sudo ln -s /etc/nginx/sites-available/mautic /etc/nginx/sites-enabled/mautic
sudo unlink /etc/nginx/sites-enebled/default
sudo service nginx configtest
sudo service nginx restart

インストール

さぁいよいよ最終段階です。ブラウザからアクセスして以下の画面からインストールを開始します。

mauticインストール画面1

「Next Step」を押すとこんな感じ。

mauticインストール画面2

DBのユーザー名は先ほどDB作った時に発行したユーザー名を。
さらに「Next Step」へ。

mauticインストール画面3

アドミンユーザーの名前等を入力。
インストール直後はこのアドミンユーザーでmauticにログインすることになります。

mauticインストール画面4

次にメールの設定。mauticから送信されるメールの差出人名などを設定します。 これは後から変更できるので、適当でも大丈夫です。

これでインストール完了です。

ログイン

インストールが完了するとそのままログイン画面にいきます。

mauticインストール画面5

先ほど入力しらアドミンアカウントを入力してログインできます。

mauticインストール画面6

ログイン後はこんな感じ。

以上です。お疲れ様でした。

参考