このメモは私自身の思考も入り混じって記載されています。話者の内容をそのまま記述したものではありませんのであしからずご了承ください。
話者:田中義和さん
前段
- ハイブリッドの普及には技術進化が必要。主に燃費。コストダウン。消費者に選んでもらえるポイント。
- コンパクト、ミディアム、ラージ、SUV、ミニバン、商用車。バリエーションを揃えるのは大事。全カテゴリにHVを配置。
- 97年プリウス投入、2012年100万台突破。昨年9月に全世界で700万台。社内でも2010年に100万台こえるなんて考えている人はいなかった。
- ハイブリッド技術は、PHV,EV,FCVの要素技術を含むコア技術(ハイブリッドの技術伸長がPHV,EV,FCVの発展に寄与)
- 5年後には欧州でも数十万台のPHVが出ると、予測されている。
水素
- 天然ガスなどの化石燃料、未利用の下水汚泥からも製造可能
- 太陽光や風力などの自然エネルギーを活用し、水から製造 * 水素の体積エネルギー密度は電池の約7倍
トヨタのFCV
- 1992年、プリウスより前から燃料電池の開発スタート。23年・・・随分長くやってたんだなぁ。
- トヨタの社内においては、燃料電池の開発部隊は肩身が狭かった。開発者の執念にも似た情熱。
- MIRAIのフォルムがカッコいい・・。
- 酸素取り込むから府rんんとのグリルが広いのね
- フォードがでて100年。次の内燃機関の創出。
開発
- 発売開始の半年前に販売開始タイミング、価格イメージを公表(普通、一カ月前なのに・・)
- 「ほんと、車だすんですか?」「水素、結構リスキーですよね」というのが徐々に変わってきた
- 豊田社長:「水素は怖いと思われる、信頼性、乗っていて楽しいかどうかをちゃんとアピールした方がいい」
- 豊田社長:「ラリーは、ハードな環境い対応できるかどうかアピールできる、楽しさもアピールできる、いいぞ」
難しかったのは・・
- パワーがなかなか出なかった。
- 車用の燃料電池はパワーが大事、且つ、アクセルの制御においてパワーの上げ下げできるように。
- 思いつくのも大変だが、それ以上に、作るのが大変。
- 一品料理ではなくて量産で作れるかが難しい。
水素タンク
- カーボンリボン:日本の材料メーカー
- 飛行機で使うような高価なものを採用。さらに従来よりも薄くし、巻く量を抑え軽量化。
- 衝突などで配管はずれても水素は漏れない
- 燃料電池やインバーターなどは既存のRVのものを利用。信頼性の確保、量産体制確保、低予算化を実現。
デザイン
- 知恵をカタチに
- 一目で判る新たな価値
- ミドルシップっぽく重心低い
- 前後バランスもよい
- 若干背が高いが・・
- 高熱配管がないのか
特許開放の裏話
- 水素社会の実現に積極的に貢献したい(知的財産部)
- オープンライセンスポリシー(使いたい人にはライセンスするよ)
- 他社の特許を使うなんて、技術者にとっては屈辱的で、実際にライセンスの申し入れはない
- 今回の公開は、競争ではなく本当に多くのプレイヤーに関わって欲しいという想い
- 知財部が提案したときに、技術者としてはつらかった(20年らい開発し続けてきたので)
- でもそれ以上に、世の中のものにしたいという想いが上回った
- 「20年たったら高額なライセンス料とるんでしょ?」「いや、そんなつもりはないです。個別で話て決めていきたい」
- 純粋な気持ちでやったもの
- 既に世界から数十件の問い合わせがある
- こういう形で水素技術が未来につながってくれればと思っています
- 恩賜発明賞を受けた発明も無償で提供
今後
- フォークリフト、バスなどに利用
- エンジンはたくさん積めないが、電池はたくさんつめる
- フォークリフトは閉鎖空間で利用されるので、FCVが重宝される
- 資源をもたざる国の日本が、未来にわたってエネルギーに困らないようにする、そのきっかけになると期待している
- モビリティのイノベーションから水素社会のへのイノベーションへ
まとめ
- ただただ長いチャレンジ
- 一つの車が社会の仕組みの起点を作るか
- 新しい動きがクルマがでることで始まっている
- 2015年にこういうものができたのが意義深い。1985年はバックトゥザフューチャーから20年。バナナではなく、未来にもいけないが、こういった下水汚泥からエネルギーを作れるようになるという事に